アンテナが千手観音。そのくらい、身の回りの事象に耳を傾けている。街を歩くだけで、数多の“学び”を得ることができる。
※記事を読めば、この表現が身に沁みます。
天才はいかにして育ったか。第2回目です。
今回は、今大注目の若手起業家 前田裕二氏について書いていきます。
偉人教育とは
今を騒がせる起業家から、歴史的に偉業を成し遂げた方の幼少期に注目。勉学ではなく、その環境がどんな影響を与えたのかについて考察し、「いろんな家庭でも同じ環境が取り入れられたら良いな…」と考えつつ筆を走らせています。
生まれたころは、みんな泣くことしかできなかった。それが大人になると収入や人間関係幸福度に大きな差が出ます。それはなぜか。その本質を一緒に考えましょう。
参考:「人生の勝算」(前田裕二 著)幻冬舎
前田裕二氏について
名前 前田裕二
生誕 1987年6月23日
国籍 日本
出身校 早稲田大学政治経済学部
職業 SHOWROOM株式会社代表 取締役社長
Wikipediaより
現代のIT社長といえばこの方ではないでしょうか。
SHOWROOMとは、映像をライブ配信できるサービスです。有名なアイドルも配信しており、今人気沸騰中。そして、5Gの時代が来ることでもっと利用者が増えるといわれている配信業界。
大きな会社になる中でも社員から「どんなことがあっても一緒に働きましょう。」と信頼される社長の幼少期に迫ります。
幼き頃に味わった絶望
前田少年は強烈な絶望を抱えた子どもでした。
家族構成
家族は、父、母、兄、自分の4人だったようです。
しかし物心がついたころには、父の姿はなく母子家庭で幼少期を過ごします。
小学2年生の頃悲劇がおこります。
死を意識したことはあるか

それは母親の死。母親としてはあまりにも早い。
全てが真っ暗になるような経験です。2年生はまだまだ親に甘えたい年頃です。
両親がいない状態だったため、親戚の家に兄弟でお世話になったそうです。
明らかにマイナスな経験ですし、経験しようと思ってできるものでもありません。
ただ、この境遇があったからこそ今の前田裕二氏がいます。
その出来事をきっかけにどんな思考に至ったのか。
そこには、経営者として若くから活躍する軌道がありました。
小学生ながら“お金を稼ぐこと”について考える

自分で考えるということ
前田少年は、母の死後生きていくために必死に知恵を絞ります。そこで、お金をもって自由になりたいという結論に至る。
わがままを言う相手がいない。それは、お金について考えるきっかけになったようです。
子どもとお金について一緒に考えたことはありますか?
- わからないだろうから、まだ話さなくても…。
- ○○君のママがお小遣いは500円って言っていたから、一緒でいいでしょ。
こんな感じで、ただただ渡すのが普通ですよね。
アルバイトができない年齢だからこそ「どう稼ぐか」
前田少年はいろんな手を考えた結果、ギターの弾き語りでお賽銭として収入を得ることを思いつきます。
小学生は、アルバイトとして雇ってくれるところはありません。
ここで不可能だとあきらめるのではなく、どうしたらお金を手にすることができるかというゴールをしっかり見据えて行動した。
ここに自分は感動しました。追い詰められているからこそ、あきらめるという選択肢がなかったのかもしれません。
ただ小学生のうちから、お金の流れについて興味を持つということは、のちに大きなアドバンテージになると思います。
こころから楽しいと思えるモノの存在

兄からもらったアコースティックギター
前章でも書いたアコースティックギターは、実の兄からもらったもの。
音楽の世界への偶然の出会いだったそうです。
家族からもらったものだということ、そして音楽そのものの魅力に引き込まれます。
幼少期に自分が心から楽しいと思えるモノに出会う。
皆さんにはこんな経験がありますか?
小学校の頃から続けていて、それが今の職業にかかわりを持っている方って多くはないでしょう。
かといって、無理にいろんな経験をさせるのは親としてもきついですよね。
きっかけ作りで親ができること2点
- 子どもがすでに興味を持っていることに時間投資する。
- 本気で自分の興味あるものを楽しんでいる人に会わせる。
①に関して。興味あることは伸ばしてあげましょう。
②に関して。ただ、「将来英語を話せたらいいよね…」で英語を始めさせるのではなく、英語を本気で楽しんでいる人と話す機会を作りましょう。
経営的思考が育った弾き語り時代
さあ、気合を入れて路上で弾き語りだ!
とオリジナル曲を歌う前田少年。ただ人は集まらない。ここで、なぜ立ち止まらないかをお客様の目線に立って客観的に考える。
すると、ある仮説が頭の中に浮かんだそうです。
その仮説にのっとり、改善し披露すると少しずつ観客が増えてくる。あとは、これをひたすら繰り返す。
前田少年は若くして、自分の力で目の前の問題を乗り越える経験をします。
問題が起きたら助言をもらうのではなく、改善するにはどうしたらよいかを考えるのです。
このエピソードを具体的に知りたい人は、ぜひ【人生の勝算】を読んでみてください。
考えたうえで、体験することが自信につながる

前田裕二氏は“人生の勝算がある”という言葉で有名です。その意味を著書でこう語っています。
「人生の勝算とは、原体験に紐づく揺るぎない大きな志だ」
「人生の勝算」(前田裕二 著)幻冬舎
ナマの体験があるからこそ、それが志になり、自信になってくる。
子どもにYouTubeを見せるのはどうなのか。まだこの子には早すぎるのではないか。
させないでおくのは、正直親であればどうにでもなりますよね。
体験を紐づけるにはどうするべきか
これは、僕の意見になりますが二つあげておきます。
- なぜその行動をしたいのかを考えてから行動する。
- 原体験として刺激を受けた後、その経験を振り返る。
この2つが、得た経験を紐づける大きなメソッドになるのではないでしょうか。
ちなみに、②の振り返る方法として、さまざまなメモの技法を紹介している記事もあるので、そちらもご覧ください。
あとがき
今回は、現代を駆け抜ける前田裕二さんの幼少期の経験から、学びをまとめました。
人生に無駄な経験はないのだと思います。人の死を絡んでくると、不謹慎だと感じる方もいるかもしれませんが“死”から学びを得た人がいるのは事実。
今ある苦しい状況は、神様に試されていると踏ん張って乗り越えた先には、大きくなった自分がいるでしょう。
子どもにとってもそれは同じです。
自分の失敗もこどもの失敗もいつか笑い話になるように、目の前のことに全力を尽くしていきましょう。
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